GIVE&TAKE「与える人」ほど成功する時代 その1 "責任のバイアス"

・「私が無理をすれば乗り越えられるなら我慢しよう」

・「僕の頑張りはいつか必ずみんなにわかってもらえる!」

 

この思考で行動している方、その頑張りは報われないかもしれません・・・

 

 

 

こんばんは。べる(@belltea910)です。

 

一時期話題となった本をようやく読み終えました。

 

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代

 

 

 

人間の行動特性や心理学的知見から、「GIVER」「TAKER」「MACHER」の3種類に分類。

 

損得勘定を気にせずに他人に施す「GIVER」。

自分の得られる利益を最大限享受できるように動くが、他人への施しに興味を示さない「TAKER」。

いわゆるwin-winの関係を目指す「MACHER」。

 

往々にしてGIVERは搾取されがちだが、どうすれば成功したGIVERになれるのか。

一見TAKERが最も利益を享受して生きていそうだが、本当なのか。

といった事が論じられた本です。

 

 

この記事は本の内容をまとめた書評ではありません。

 

本中に多くの心理学実験や結果が記されていたので、

それらを紹介するとともに、

活用方法や、望ましくない状態を避ける方法を考えていけたらと思います。

 

 

初回のこの記事は、「責任のバイアス」について。

記事冒頭のようなことが当てはまる方は、特に読んでいただけると幸いです。 

 

 

 

1.責任のバイアスとは?

 

相手の努力に対して自分の貢献度合いを高く見積もってしまう認知の歪みのこと責任のバイアスと呼びます。

 

本文では、このような実験から導き出されています。

 

Q.自分のパートナーに対し関係を維持するために行ってきた貢献度は、何%と思いますか?

両者が正しく自分の貢献度を測定できていると仮定した場合、両者の割合を合計して100%にならなければなりません。

しかし、実際には4組に3組は100%を優に超えてしまう結果となっています。

 

 

自分のやったことについての情報が、相手のやったことについての情報を上回ることが原因となっています。(当然と言えば当然)

 

自分がしたことは自分の記憶に残りますが、常に相手にくっついているわけではないので相手のしてくれたことは把握しきれません。

その上、してくれたこと全てを記憶できているわけではありません。

 

こうした原因から、家庭で、仕事で、「自分の方が貢献度が高い」と考えてしまうのです。

 

2.責任のバイアス を避けるには

 

想像しやすいのは、夫婦関係における責任のバイアスではないでしょうか。

 

「私はいつも家事を頑張っているのにあなたは夜飲み歩いて!」

「お前の方こそ、専業主婦でママ友と優雅にランチしやがって!こっちは毎日仕事してるんだぞ!」

 

よくありがちな夫婦喧嘩の場です。

 

昼間、会っていない間の相手の努力は知る由もありません。

それを確認する方法もありません。

それゆえに、相手が遊んでいる、怠けている、自分よりも努力をしていない、なんて思ってしまいがちでしょう。

 

この際事実はどうだっていいのです。

ただ、一言相手をねぎらい、相手の努力を認める言葉を投げかけあうだけで良いのではないでしょうか。

 

自分だけが責任のバイアスという存在を理解していてはやりにくいかもしれません。

パートナーに話してあげることも大切だと思います。

 

 

他にも、誰かとビジネスの場でも責任のバイアスは発生します。

 

「俺に比べてあいつは努力していないから足を引っ張っている」という敵対的場面もあれば、

「他の人に比べて自分だけ仕事が多くがんばっているけどいつか報われるから頑張ろう」という場面もあるでしょう。

 

 

これは典型的な責任のバイアスです。

 

 

自分がしたことは記憶に残りますが、相手にしてもらったことには驚くほどに気が付いていない+覚えていないのです。

 

それゆえ、前者の方は自分だけが損をしているように感じますし、

後者の方は自分の努力がいつか報われると思っていてもなかなか報われません

  

 

書籍では、

これを知らずにただ周囲に与えるgiverはtakerに搾取され続けてしまう

という論理が展開されています。

 

 

責任のバイアス、いかがでしたか?

普段私たちが何気なく作用されている心理的行動や言動ですが、

このように理解してうまくコントロールすることが出来れば、

より生きやすくなるのではないかと考えます。

 

 

続きが気になる方はぜひ書籍を読んでみてください。

 

 

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)